2022.12.22

女性のスポーツ促進事業「めぐり×ながら×いえダン」実証実験の成果を発表


事業者 スポーツ庁
事業内容 令和3年度 Sport in Life 推進プロジェクト
「スポーツ実施を阻害する課題解決のための実証実験」
報告書の発表 2022年2月18日(金) ※発表名義:日本コンベンションサービス株式会社(JCS)

スポーツ庁は、第2期スポーツ基本計画(2017年3月、文部科学省策定)において、成人の週1回以上のスポーツ実施率を65%程度まで引き上げる目標を設定し、2019年7月から目標達成に向けた事業「Sport in Life 推進プロジェクト」を発足しました。この事業では、スポーツ参画(する・みる・ささえる)の人口を拡大する先進事例となる実証実験を行い、その成果を活用したモデルケースを全国各地に展開しています。

「Sport in Life 推進プロジェクト」は、自治体やスポーツ団体、経済団体、企業等が連携・協働し、多様な形でスポーツの機会を提供するために構成されたコンソーシアムが中心となって活動しています。2021年8月、JCSはコンソーシアムに加盟団体として参画し、スポーツ実施を阻害する課題解決のための実証実験の事業を受託しました。

Sport in Lifeとは?


 

女性のスポーツ促進事業「めぐり×ながら×いえダン」

JCSは、令和3年度 Sport in Life 推進プロジェクトの一環として、女性のスポーツ促進事業「めぐり×ながら×いえダン」を計画し、20~30代の女性をターゲットにした実証実験を行いました。このターゲット層は、スポーツ庁が発表している「スポーツの実施状況等に関する世論調査」によると、家族構成や職業などの多様な背景を理由に運動実施率が低くなる傾向が見られます。

従って、本事業においてJCSは、⼥性のスポーツ実施を促進することを目的としたイベントを企画・運営し、実証実験に参加された方を対象にアンケート調査を行い、運動実施率の増減を検証しました。

スポーツイベントを企画し、4つのエリアで実証実験

JCSは、スポーツ庁が発表している資料を参考にしながら独自の調査を行い、⼥性がスポーツを実施できていない理由として、以下4点に要因があると仮説を立てました。この要因を解決するためのプログラムを自社で開発し、女性の運動実施率を改善できるシナリオを策定。イベントを通じた実証実験を行うため、一般の参加者を募集しました。

  • 仕事や家事、育児などで忙しいため

    スポーツに対するネガティブイメージ(つらい、楽しくない、面倒、メイク問題など)

    スポーツの実施機会がない(一緒に取り組む仲間がいない、きっかけがない、場所がないなど)

    ライフタイムにおけるスポーツの実施価値(優先順位)が低い

仙台エリアの実証実験

スポーツ単体の時間確保が難しいと感じている参加者に対しては、「○○をしながらスポーツができる」という実施機会を促しました。ネガティブイメージの払拭には、女性の趣味・嗜好に沿ったプログラムを開発することで対応しました。そして、一緒に取り組んだ仲間と交流が深まるイベント性を重視し、いつの間にか運動習慣が定着している状態に導けるよう工夫しました。

※ 実証実験を実施したエリアは、仙台のほか、東京・滋賀・京都を含めて計4ヶ所です。

①いえダンのリアル体験
①いえダンのリアル体験
②仙台国際センター近辺を散策
③仙台城跡にて記念撮影
④⻘葉城にて仙台の歴史話
④⻘葉城にて仙台の歴史話
⑤坂道ではスローペース移動
⑥スイーツ店へ⽴ち寄り

実証実験に協力していただいた、スポーツ団体の声

プロサッカークラブ「ベガルタ仙台」
ベガルタチアリーダーズ Ene 様


私たちは準備体操「いえダン」のアシスタントとして参加させていただきました。その後、皆さんと一緒にウォーキングして、仙台市内のおいしいスイーツのお店や絶景スポットをめぐりました。約12kmという長距離でしたが、SPOBYというアプリを使ってゲーム感覚で歩くことができました!自然と笑顔や会話が生まれ、楽しい時間を皆さんと過ごすことができ、私自身もスポーツの魅力を再認識できました。

貴重な機会をいただき、ありがとうございました。

運動実施率に関わる「意識と行動」が変化

実証実験を検証する方法として、参加者を対象に計3回のWebアンケート調査を実施しました。1回目はイベント実施前、2回目はイベント実施直後、3回目はイベント実施から約1ヶ月後です。約80名の参加者が入力したアンケート項目「運動する頻度」に注目し、実施前と実施後の回答を比較すると、前向きな変化が見られました。検証結果の詳しい内容は、事業報告書から確認いただけます。

スポーツを通じて、地域や人びとのWell-Beingを実現

コロナ禍に入って3年近くの月日が経過し、私たちの行動は大きく変化しました。徐々に緩和されていますが、マラソン大会の中止や、無観客の試合など、ライブでスポーツに親しめる機会は減少しました。そんな中、Sport in Life 推進プロジェクトでは、スポーツが多くの感動や笑顔を生み、人と人をつなぐチカラを持つということを、改めて気づく機会となりました。

JCSは、スポーツを通じたコミュニティ創出を持続するため、令和3年度に続き、一般社団法人さいたまスポーツコミッション様とともに、令和4年度 Sport in Life 推進プロジェクト「スポーツ人口拡大に向けた取組モデル創出事業」を受託。さいたま市 さいたま新都心・大宮地区を舞台に、2022年10月23日・12月23日に実施した、ウォーキング・サイクリングイベント「めぐろーかるツーリズムin大宮」を中核に、スポーツを通じた地域の健康づくり(スポーツ・ヘルスケア)や交流拡大等に貢献しています。

スポーツをテーマに様々な課題を解決し、地域や人びとのWell-Beingに貢献できるよう、JCSはスポーツ団体や企業、自治体、市民といったステークホルダーの皆さまとともに、新しい価値を作り続けて参ります。

  • 令和4年度 Sport in Life 推進プロジェクト「スポーツ人口拡大に向けた取組モデル創出事業」<br />
プロジェクト参画事業者、協力事業者<br />
<br />
一般社団法人さいたまスポーツコミッション様、株式会社エスエイチモア様、大宮アルディージャ様、<br />
公益社団法人さいたま観光国際協会様、OPENSTREET様、シントシティ自治会様、<br />
大宮ラクーンよしもと劇場様、日本コンベンションサービス株式会社(JCS) 令和4年度 Sport in Life 推進プロジェクト「スポーツ人口拡大に向けた取組モデル創出事業」
    プロジェクト参画事業者、協力事業者

    一般社団法人さいたまスポーツコミッション様、株式会社エスエイチモア様、大宮アルディージャ様、
    公益社団法人さいたま観光国際協会様、OPENSTREET様、シントシティ自治会様、
    大宮ラクーンよしもと劇場様、日本コンベンションサービス株式会社(JCS)

ケーススタディ

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