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2023.06.23

【シリーズ第3弾】JCS×G7×サステナブル・コンベンション®、「G7広島サミット」の様子をレポート


G7広島サミット(主要国首脳会議)が5月19日(金)~21日(日)の3日間、広島県広島市で開催されました。JCSは、岸田総理大臣による「議長国記者会見(於:広島平和記念公園)」やウクライナを含む「各国首脳記者会見(於:広島国際会議場)」、また国内外の報道機関が世界に向けて情報発信するための活動拠点である「国際メディアセンター(IMC)(於:広島県立総合体育館)」の運営全般を担当しました。

G7サミットは、フランス、米国、英国、ドイツ、日本、イタリア、カナダ(議長国順)の7か国及び欧州連合(EU)の首脳が参加して毎年開催される国際会議です。サミットでは、会期中に世界経済や地域情勢、様々な地球規模課題をはじめとした国際社会における重要課題について意見交換を行い、成果文書をまとめ公表します。
今回のG7サミットの広島開催は、ウクライナ情勢の緊迫化に伴う核兵器使用のリスクが高まる中で、被爆から復興を遂げた広島の姿を世界に向けて発信して平和への思いを共有する場となりました。

また、日本は議長国として広島でのG7サミットのほか、一年にわたり全国各地で15の閣僚会合を開催し、各分野の重要課題について議論しています。

本記事では、当社がこれまで運営全般を担当した「G7 長野県軽井沢外務大臣会合(4月16 日(日)~18日(火))」、「G7 群馬高崎デジタル・技術大臣会合(4月29日(土)、30日(日))」に続き、「JCS×G7×サステナブル・コンベンション®」シリーズ第3弾として「G7広島サミット 国際メディアセンター(IMC)」におけるサステナブルな取り組みをご紹介します。

当社は、本件においても企画段階からサステナビリティの取り組みを提案。JCS独自の「サステナブル・コンベンション®ガイドライン 」に基づき、当社の「BSI アソシエイト・コンサルタント」が実際の現場を確認してまいりました。
* BSI アソシエイト・コンサルタントは、イベントサステナビリティの豊富な運用経験と知見をもつ当社を、審査機関であるBSIジャパン社が、一定の条件に基づきプログラムメンバーとして選定

市街地型IMCとユニバーサルデザインを採用した会場設営

従来のサミットでは国際メディアセンター(IMC)は開催地の郊外に設置されていましたが、今回のG7広島サミットでは30年ぶりに都市市街区に設置されました。近接する平和記念公園や原爆ドームなどの周辺施設や街区との連動感を創出、市民生活との共存を意識した「“マチナカ”IMC」コンセプトを設計し、これまでとは異なる開催地との関係性を構築しました。さらに展示会場の入り口には新たに大きなスロープを建設。またピクトグラムを用いたサインを掲示するなど、会場レイアウトにはユニバーサルデザインを採用し、設計・設営をおこないました。

地元のボランティアスタッフや学生と連携した運営体制

IMCでは、地元のボランティアスタッフや学生と連携して会場運営を行いました。地元の学生が通訳スタッフとして、IMC内での施設案内や展示ブースにおいて広島の歴史や文化の魅力を紹介。世界各国からIMCに訪れた1万人を超える報道関係者のおもてなしをしました。

日本食の魅力発信や環境負荷を減らすフードロスの取り組み

IMC内では、ダイニングスペースが設けられ、日替わりで県産の食材を活かした和洋折衷の料理が提供されました。さらに日本や広島の食の魅力を発信する、お好み焼きの試食や抹茶の茶席ブースなどもありました。ワーキングスペースには、「土に還るフードロス防止計画」のパネルを掲示。これは調理廃材や食べ残した食材を広島の自然廃棄物を利用した土に混ぜ、栄養価の高い土へと再生するプロジェクトです。また、会期中に消費されず、まだ食べることのできる食品は、広島県内の子ども食堂や国際NGOに寄付されました。日本食の魅力を発信しつつも、食材を無駄にしないフードロス削減の対策がなされ、環境面にも配慮した取り組みが実施されていました。

フードロス防止計画のパネル

広島の地から平和へのメッセージを発信

日本が議長国として開催するG7サミットは、今年で7回目となります。今回、世界の平和と持続的な発展の対話の場として、国際平和文化都市である「広島」の地でサミットが開催されました。開催初日には、各国首脳がそろって平和記念公園を訪れ、平和記念資料館を視察。その後、G7首脳は原爆死没者慰霊碑の前で献花を行い、黙祷をささげました。IMC内には、「復興から平和な社会・持続可能な未来をつなぐ」というテーマの広報展示ブースが設置されました。原爆ドーム内部のVRが体験できるコーナーやAIによる被爆者体験継承対話ブースなど、IMC内においても広島の地から「核兵器のない世界へ」というメッセージが世界に向けて発信されました。

ひろしま「被爆/復興」体験VR
ひろしま「被爆/復興」体験VR
AIによる被爆者体験継承対話ブース

JCS は、2012年8月に日本初となる「ISO20121(イベント・サステナビリティ認証)」を取得しました。私達はコンベンション業界のリーディングカンパニーとしてサステナブル・コンベンション®を掲げ、「環境」「社会」「経済」の側面に配慮しながら、イベント価値の向上、サステナブルな社会への貢献を続けてまいります。
*「サステナブル・コンベンション」は、日本コンベンションサービス(株)の登録商標

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