コラム

2020.12.14

プレゼン資料の作成・翻訳で必ず押さえてほしい3つのポイントと注意点


「外国人向けのプレゼン資料を作ることになったけれど、作成する方法がわからない」「プレゼン資料を外国語に翻訳できるか不安」、こんな悩みをお持ちではないですか?

外務省の2017年の調査によると、海外進出している日系企業の総数は75,531拠点にのぼります。その数は過去5年間で約18%増加しており、外国語でプレゼンテーションをする機会も増えていることが予想されます。
企画提案にしろ営業交渉にしろプレゼンテーションの成否に大きく影響を与える要素の一つが、プレゼン資料の完成度です。特に外国人向けにプレゼンテーションを行う場合、正しく分かりやすく翻訳されたプレゼン資料が必要不可欠です。

この記事では、プレゼン資料を外国語で作成・翻訳する際のポイントや注意点について解説します。

プレゼン資料を作成・翻訳する際の3つのポイントや注意点

外国語でプレゼン資料を作成する際に大切なポイントは、3つあります。

  1. 直訳ではない自然な表現
  2. 正しい専門用語の使用
  3. 要点が伝わる資料の構成

直訳ではない自然な表現

日本語から、英語や中国語など他の言語に翻訳する際、単純に直訳をしてしまうとネイティブの人が決して使わない不自然な表現になることがあります。この不自然な表現は、真意が伝わりにくく、誤解を生む原因になります。

自然な表現の文章が作れない原因として、英語や中国語にはない日本語独特の文の組み立て方法が影響していることが考えられます。例えば、日本語の特徴の一つとして、主語が修飾され長くなることで結論までなかなか辿りつかない文章がよく使用されます。

  • 「弊社で昨年から開発が進められてきた新製品が、明日発表される」

これをそのままの文章構造で英語に翻訳すると、

  • A new product that we have been developing since last year will be announced tomorrow.」

     

    緑下線部主語(S)青下線部動詞(V)

となり、結局何が言いたいのか最後まで聞かないと分からず、相手をモヤモヤさせてしまう可能性があります。
しかし実際は、英語の文章構造としては主語と述語を先に述べ、後から修飾するのが自然です。

英語ではS:主語(誰が)、V:動詞(どうする)、O:目的語(何を)が文章の基本となります。
「弊社で昨年から開発が進められてきた新製品が、明日発表される」の文章も、S:主語(誰が)、V:動詞(どうする)、O:目的語(何を)の要素を見つけて組み直すと、

  • 「我々は(誰が)発表します(どうする)新製品を(何を)。去年から進めてきた。明日。」

となります。これを英語に翻訳すると、

  • We will announce a new product which have been developing since last year.」

     

    緑下線部主語(S)青下線部動詞(V)オレンジ下線部目的語(O)

このように、ただ直訳するのではなく、ネイティブの人たちにとって自然で伝わりやすい文章構造にするよう意識する必要があります。

正確な専門用語の使用

プレゼン資料のスライドを作成するうえで重要な要素の一つが、使用する用語の選択です。特に、専門用語には注意が必要です。

相手の専門分野についてプレゼンテーションする場合

相手の専門分野についてプレゼンする場合、適切な専門用語や表現を使わなければ正しく内容が伝わらず、誤解や疑問を与えてしまいます。そのため、国際社会で使われている正確な専門用語や表現を使用する必要があります。

しかし、翻訳ツールなどではこのような専門用語は出てこないことが多く、学術論文や業界紙などの専門紙から引用したり、実際に専門家に資料の内容を確認してもらったりする必要があります。

相手の専門でない分野についてプレゼンテーションする場合

また、逆に相手が専門性を十分に持ち合わせていない場合にも注意が必要です。
もし、あなたが聞き馴染みのない言葉ばかりの説明を受ければ、内容が途端に難しく面白みの無いものに感じてしまい、プレゼンに対する興味や関心を失ってしまいますよね。

相手に伝わるプレゼン資料を作成するためには、例えば「小学生が見ても分かるような資料」を作るくらいの意識が必要です。聞き馴染みのある日常的な表現を使用し、どうしても専門用語が必要な場合は注釈や補足を入れるほか、絵や写真などを挿入することで聞き手の理解をより促すことができます。

要点が伝わる資料の構成

プレゼンテーションの資料を作る際に、いきなりスライドの作成をするべきではありません。なぜなら、内容が相手により伝わるプレゼンテーションにするには、その構成も重要だからです。プレゼンテーションの構成には様々なパターンがありますが、以下のような「序論→本論→結論」の3部構成になっていることがほとんどです。

  1. 序論:プレゼンを通して相手に考えてもらいたい課題や問題点を提示する
  2. 本論:さらに詳細な情報をもって伝える
  3. 結論:問題に対する解決策を提案する

構成が完成した後は、いよいよスライドを作成していきます。
多くの方はパワーポイントなどのソフトを使用すると思いますが、スライドの「デザイン」や「レイアウト」にも注意が必要です。以下にまとめたものは、代表的な「伝わりにくいスライド」の特徴です。

  • 1つのスライドに文章ばかり
  • 字が小さすぎて読みにくい
  • 色の使いすぎ
  • 無駄なアニメーションが多すぎる

スライドの作成で一番やってしまいがちな失敗例が「文章だらけのスライド」です。原則として「1スライドに1メッセージ」を心がけ、本当に伝えたいものだけを、スライドには載せるようにしましょう。

次に、文字の大きさについては、会場の広さにもよりますが、一般的に18pt以下の文字は見にくいとされています。また、フォントの種類についても、英語の場合は「Arial」がおすすめです。

また、文字の色の使いすぎにも注意が必要です。使用する色は3色程度にし、基本的に文章に使う色、大事な部分に使う色など、統一感をもって使用するようにしましょう。

  • スライド例 スライド例

最後にアニメーションです。アニメーションとは、クリック一つで文字や写真を出現させたり消したりすることができる設定です。アニメーションについては、様々な動きをするものがあり、動きをつけることで伝えたい箇所を強調したり目立たせたりすることができますが、使いすぎると見る人にとっては動きに目が取られ、プレゼンの内容への集中を妨げるものになってしまう場合があります。あまり多用せず、使用する場合もシンプルなものを選びましょう。

  • 「伝わりやすいスライド」のポイント

    1スライド1メッセージ

    文字は18pt以上で英語は「Arial」

    文字色は3色程度で統一感をもって

    アニメーションは最低限でシンプルなものを

プレゼン資料を翻訳するための便利ツール

次に、プレゼン資料を翻訳する際に「使える」便利ツールを紹介します。

Google翻訳

翻訳ツールとして最も有名なものの一つがGoogle翻訳です。

多くの言語を翻訳できるツールの一つであり、無料で利用でき、多くの方が一度は使用したことがあるツールではないでしょうか。その翻訳精度は年々向上していますが、どうしても伝わりにくい不自然な文章になってしまうことがあります。したがって、Google翻訳で作成した文章をそのままプレゼン発表の資料に使用することはおすすめできません。例えば、資料作成に必要な参考資料の概要をつかむため、または発表原稿の原案を作成、修正するために「補助的」に使うのがよいでしょう。

weblio英語辞書

英語での専門用語や自然な言い回しを知りたいときに便利なツールがweblioです。

weblioもGoogle翻訳同様、Web上で使用できるほか、アプリとしてダウンロードもできる辞書ツールです。weblioの最大の特徴は、調べた単語の例文を大量に検索でき、その例文のほとんどが外部の辞典や政府等の公文書などで用いられているものから参照されている点です。専門用語などが実際にどのように使われているのか正しい表現を知ることができる便利なサイトであるため、Google翻訳と一緒に使うことで正確な文章を作成するのに役立ちます。

Grammarly(グラマリー)

英語の正しい文法やスペルミスなどを知りたいときに便利なツールがGrammarlyです。

Grammarlyは無料版と有料版がありますが、スペルミスや簡単な文法の直しは無料版でも十分に対応してくれます。有料版では、場面に応じた適切な言い回しやより伝わりやすい表現などをアドバイスしてくれるなど、さらに便利な機能を利用することができます。おすすめの使用方法は、プレゼンの資料や原稿を作成した後に最終チェックとして活用することです。英語の正確性をより高めることができて便利です。

一番確実な方法は「プロに翻訳を代行してもらうこと」

ここまで、プレゼン資料の作成とその翻訳についてのポイントや注意点を述べてきました。
しかし、大切なお客様を前にプレゼンを行うなど、ビジネスなどの絶対に失敗できない場面において、自分の力だけで資料を作成・翻訳するのはかなり不安ですよね。たしかに自力で作成すればコストは低く抑えられますが、仮にプレゼンが上手くいかなかったときのリスクを考えると、コストを必要以上に削ることは結果的にコストパフォーマンスを落とすことに繋がりかねません。

そのような場合は、プレゼン資料の作成や翻訳を代行してくれるプロにおまかせするという方法があります。

プロに作成・翻訳を代行してもらうメリットは、正確で伝わる資料を作成してくれるだけでなく、あなたの資料作成をする時間の節約にもなり、プレゼンテーションそのものの質を高める時間を確保できる点です。

プレゼン資料の作成・翻訳のサポート実績

私たち日本コンベンションサービス(JCS)は1967年に創業した国内初のコンベンション運営会社です。創業以来、国際会議や学術集会などにおける通訳や翻訳など、年間13,000件以上の実績をもとに、お客様のコンベンションを成功に導いてきました。これらの経験から培ったノウハウによって、多くのお客様にご満足いただいております。

「翻訳サービス」について

JCSの翻訳サービスは、1,000名を超える国内トップクラスの翻訳者が登録しており、業界でいち早くプライバシーマーク(Pマーク)を取得してコンプライアンスと個人情報管理を徹底しています。
対応言語は、英語、中国語(繁体字・簡体字)、韓国語のほか、40以上の言語を扱っており、専門分野における短納期のご依頼も、高品質かつスピーディーに対応します。特に、製薬・医学・広報・IRの領域においては、実績・経験ともに豊富な翻訳者が多数おり、お客様の多様なニーズに細かくお応えしています。

さらにJCSでは、イベントやセミナー、企業のPRなどで使用する動画の翻訳も行っております。国際会議などでの翻訳経験を活かし、高度な専門知識を要する領域にも対応できる映像翻訳サービスを提供しています。

これまでの実績について

JCSは、これまでに数々のコンベンション・大型国際会議の場において、翻訳サービスを提供してきました。現在、弊社がご依頼いただいている案件数は年間約3,500件、お客様は1,000社以上、リピート依頼率は85%以上にのぼります。

  • 依頼の取扱件数

    3,500件 / 年

  • 顧客数

    1,000社 以上

  • リピート依頼率

    85% 以上

これまでの事業を通じて培った「コーディネート力」を“仕組み化”することで、お客様のご予算に応じた最適な翻訳者アレンジを可能にしています。例えば、アニュアルレポートや決算説明会資料、株主総会における資料などの制作、翻訳、冊子作成、さらには発言者の発言をリアルタイムでスクリーンに映し出す文字起こしサービスなども行ってきました。

また、JCSには以下のように様々なバックグラウンドと専門性を有した経験豊富な翻訳者が登録しています。

  • 翻訳者A:外資系金融企業出身。リサーチレポートや決算報告書を主体に投資関連の翻訳を担当。翻訳歴10年以上。
  • 翻訳者B:MBA取得翻訳者。金融・経営の他にも建築・土木も得意とする。登録歴9年以上。
  • 翻訳者C:大手証券会社出身。事業計画書などにも対応。登録歴18年以上。

資料作成と翻訳をサポートする流れ

まずはメールフォームより、必要事項を記入いただき送信してください。

STEP1 お客様のご希望をヒアリングのうえ、翻訳候補者を複数選定

お客様のご要件をヒアリングさせていただき、納期や言語の方向だけでなく、ご依頼の情報をもとに最適な翻訳者をアサインします。

STEP2 無料トライアルで翻訳品質をご確認いただき翻訳者を選定

翻訳者については、始めに無料でトライアル翻訳にて取扱言語や専門分野における翻訳の品質を事前にチェックすることができるため、安心して翻訳者を選定していただけます。

STEP3 翻訳開始、複数の目で翻訳内容をチェック

また、翻訳中は「原文の疑問点」をお客様専任コーディネーターやチェッカーで共有し、複数の目で解釈に誤りがないか確認します。納品後に訳文の調整作業が発生しないよう、独自のワークフロー体制を設けています。

JCSの「品質」へのこだわり

STEP4 納品

さらに、翻訳完了後も当社の翻訳サービスやサポートに対してご意見やご要望をお伺いするほか、納品物をもとに、言語の専門性を考慮した「用語集」を別料金で作成できます。

【まとめ】プレゼン資料の作成・翻訳はJCSにお任せください

プレゼン資料はプレゼンの内容を相手に伝えるために大きな役割を果たします。しかし、外国語で資料を作成・翻訳する際には、翻訳言語に対するネイティブレベルの知識や経験を必要とします。特に、重要な会議や絶対に失敗できない商談などの場面で使用する資料の作成・翻訳をする際は、多くの知識・経験、そしてノウハウをもったプロに依頼することが最も確実な方法の一つと言えるでしょう。

JCSは、長年蓄積されたノウハウと、多様な翻訳の専門家、そして数々の翻訳実績をもとに、多くのプレゼンテーションを成功に導いてきました。お客様にとって最高の翻訳サービスを提案させていただきます。

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