イベント&講演

2020.03.13

オンライン開催に踏み切った「未踏会議2020」が大盛況でした!


新型コロナウィルスの感染リスクにおける社会情勢の中、政府によるイベントの中止、延期、規模縮小などの「自粛要請」を背景に、大小問わずイベント開催の見直しが相次いでいます。そんな中、ITを活用した選択肢「Webでの開催」が、いま注目を集めています。

この記事では、独立行政法人情報処理推進機構(IPA)、一般社団法人未踏が主催する、未来のイノベーションを生み出す未踏クリエータのコミュニティ活性化を目的とした未踏会議2020の第2部「未踏Night」にスポットを当て、JCSが企画・運営させていただいた、イベント連動型マッチングサービスとWeb会議システムを連携させた“交流イベント”の事例をご紹介します。

注目が高まる「Web会議」の活用

「Web会議」や「リモート会議」等、クラウドを活用したオンライン会議は、昨今のビジネスシーンでは一般的に使用されています。Skype、Zoom、Googleハングアウト、V-CUBEミーティング等、これらのシステムを導入した会議事例は珍しくありません。しかし、大勢の参加者が集まる「交流会」や「懇親会」のスケールになると、話は変わってきます。その場にいる人たちと縦横無尽に会話を楽しみ、共通の興味・関心ごとをもった相手を見つけ、つながりを深める、という醍醐味は、オンラインでは実現が難しいとされていました。しかし、新型コロナ感染リスクを背景に、たった10日間でのシステム構築提案を受けて開催に舵を切った「未踏Night」は、遠隔による参加者を始め、動画プラットフォーム上でも賑わいを見ることができました。

複数の動画プラットフォームで配信した「ライブ映像」

これまでの未踏Nightは「完全招待制のイベント」で実施されていたので、招待状がない人は参加できませんでした。しかし、昨今の事情を鑑みつつ、未踏クリエータの成果を多くの人に届けるため、「ニコニコ生放送」と「YouTube」の2つの動画プラットフォームで、未踏Nightの様子は同時にライブ配信されました。

5Gの商用サービス化が目前に迫った2020年。こんな時代だからこそ、バーチャルの技術を最大限活用した取り組みが求められています。今回のイベントでは、「オンライン開催でも、遠隔にいる複数名の参加者とのコミュニケーションは成立するのか?」という課題意識に対し、1つの成功モデルになったと当社は捉えています。

アプリとWeb会議を連携した「オンライン交流会」

一般社団法人未踏様より「オンラインによる交流会の実現」のご要望を頂いたJCSは、参加者同士の対面コミュニケーションを可能にする「Web会議システム」と、イベント連動型マッチングサービス「Buddyup!」(株式会社富士通研究所様が研究開発中)を融合させた“バーチャル懇親会のソリューション”を提供しました。このアプリでは、参加者が登録した「名前」「プロフィール」「興味・関心ごと」を元に、独自のAIアルゴリズムが相性の良さそうな人同士をグルーピングしてくれます。

当社には、別イベントの社員総会で「Buddyup!」を活用し、初対面のメンバー間による「会話」をアシストできた“実践ノウハウ”がありましたので、今回の「未踏Night」を舞台に、このアプリが持つ機能を活かした企画をご提案しました。

  • 交流会に参加する前に、遠隔の参加者同士がプロフィールをお互いに確認できる

    自分の興味・関心ごとに近い人とグループになり会話ができる

皆さまから頂いた「声」を紹介

主催者の声

一般社団法人未踏
荒川 淳平様

交流をメインとした「未踏Night」は、未踏クリエータ達の交流を促進する場として、どうにかオンラインで実現できないかと悩んでいたところ、今回のチャレンジングな提案をいただきました。Buddyup!でグルーピングしたことで、参加者同士の交流が進み、発表者の部屋(Web上の会議ルーム)で活発な質疑が交わされているのを目にし、オンライン開催の可能性を体感できました。 

一般社団法人未踏
代表理事 竹内 郁雄 先生

オンライン上でグルーピングして交流する取り組みは新しく、大変面白いですね。以前、リアルな(オフラインの)懇親会にオンラインで参加したことはありますが、熱量に差が出てしまうのが難点でした。今回の取り組みを今後さらに改善していけば、海外と繋がる国際会議でも十分活用できると思います。

学生の声

筑波大学 
(左)情報メディア創成学類 大曽根 宏幸さん
(右)図書館情報メディア研究科 大峠 和基さん

自分の発表の際、ニコニコ動画でコメントが入ったことや、オンラインで質問を頂けたことが嬉しかったです。(大曽根)
今回の未踏Nightは2回目の参加でした。ショートプレゼンはオンラインで配信するということでしたが、問題なく発表できました。(大峠)

編集後記

新型コロナウィルスの影響で、新たな出会いや未来が創られる「コミュニケーションの機会」が縮小してる現状を、当社はとても危惧しています。しかし、これまで進化を遂げてきた「テクノロジーの力」と、プランナーの「企画力」を掛け合わせることで、可能性は無限に広げられると確信しています。今回の取り組みでは、新たな気づきを得るだけでなく、解決が必要な課題も見つけられました。今後とも、クライアントやパートナー会社と一緒に、さらなる価値創造に挑戦していければと思っています!何かお悩みがありましたら、ぜひお気軽にご相談くださいませ。

  • 写真左から、JCS:江原優子、一般社団法人未踏:荒川淳平様、富士通研究所:角岡幹篤様 写真左から、JCS:江原優子、一般社団法人未踏:荒川淳平様、富士通研究所:角岡幹篤様

このカテゴリの記事

MORE