コラム

2024.10.01

通訳サービスの料金や品質の違い


グローバル化が進み、海外顧客とのやりとりや、社内でも異なる言語でのコミュニケーションを必要とするシーンが増えています。中でも失敗が許されない重要な会議などでは、どのような通訳者や通訳サービスを提供する会社を選定すれば良いのでしょうか?通訳サービスを提供する会社は数多く存在しますが、それぞれの料金やサービス内容には違いがあります。本稿では、通訳サービスの料金やその内容に焦点を当て、通訳サービスを選ぶ際のポイントや、料金と品質のバランスを見極めるためのヒントについて解説します。

通訳に関わる費用の算出方法

通訳に関わる費用は、通訳方式や時間、通訳レベル、使用する機材など、さまざまな要因によって大きく変わります。この項目では、通訳に関わる費用の相場や算出方法について詳しく解説します。

通訳料金

まずは、通訳者の料金について解説します。

通訳者の専門性・ランク

通訳料金は、通訳者の経験や実績、専門性に基づいたランクによって異なります。特定の業界知識や実績を必要とする場合や、難易度の高い会議の場合などは、ランクの高い通訳者をアサインする必要があります。なお通訳ランクの決定方法や料金設定は、通訳サービスを提供する会社によって異なります。参考として、当社の通訳ランクの目安や金額をご紹介します。

通訳者
グレード
1名/一日
拘束8時間以内
1名/半日
拘束4時間以内
グレードの説明
S ¥130,000 ¥91,000 技術・学術的に高度な分野における実績が顕著な通訳者。特に国際政治、医薬、歯学、先端技術、法律、デポジション、税務、特許など、専門性の高い分野で幅広い知識と豊富な経験を持つ。同時通訳のレベルであり、フリーランスとして概ね10年以上のキャリアを有する。
A ¥110,000 ¥77,000 同時・逐次を問わず高度な言語スキルと豊富な専門的知識を有する者で、大規模な国際会議や企業イベントでの同時通訳、専門的で重要性の高い社内会議での活躍が期待できる。通訳者ごとに専門領域(IT、医学、薬学、法律、金融、政治、経済、エネルギー、環境など)が存在します。同時通訳レベル。フリーランス歴は概ね10年以上。
B ¥85,000 ¥59,000 実務経験5年程度。社内会議、レセプションの司会、挨拶等の通訳。
C ¥50,000 ¥35,000 実務経験1年以上。 国際会議の受付対応、成田空港送迎のアテンド、展示会ブースでの案内等。

通訳方式

通訳形式には大きく「同時通訳」と「逐次通訳」の2種類があり、一般的に、逐次通訳よりも同時通訳の方が高度なスキルを必要とします。そのため同時通訳に対応できる通訳者のランクは高くなる傾向があります。また、会議の内容によって適切な通訳方式は異なります。通訳の種類について詳しくはこちらをご参照ください。

機材費&人件費

同時通訳では通訳機材の使用が必須です。逐次通訳でも環境によっては機材が必要となる場合があります。主な機材としては、通訳ブース、送信機、受信機(レシーバー)などがあります。会場の環境や、会議の内容、参加者数によって必要な機材の種類や数が変動するので、会議毎に細かく確認をする必要があります。また、機材の設置や運用を行うエンジニア、当日通訳者のケアをするコーディネーターが必要な場合は、追加で人件費が発生します。

価格に差が出る理由

同じ条件でも、通訳サービスを提供する会社によって価格に差が出るのはなぜでしょう。それは、提供されるサービスの内容や条件が異なるためです。どのような条件で提案しているか、以下の項目で説明します。

時間体系による差

通訳サービスの料金は、依頼する時間の長さによって異なります。半日(4時間程度拘束)や終日(8時間程度拘束)の固定料金が一般的ですが、1時間単位で料金設定をしている会社もあります。一見一時間単位の料金設定の方が無駄がないように見えますが、実は時間単位の方が割高になることがあります。会議自体が1時間であっても、事前の打ち合わせやテストなどを含めると、追加で通訳者の拘束が必要となる場合もあるためです。1時間単位の料金設定の場合は、会議以外にかかる時間がどのくらい必要か、算出しておくと見込み違いが起こりません。なお、レベルの高い通訳者ほど1時間単位での業務を受けることを避ける傾向にあるため、よりクオリティの高い通訳を必要とする場合は、半日または終日の固定料金で通訳者を提案されるケースが多くなります。

ランク・人数体制

通訳者はランクによって料金が変動するので、会議に応じた適切なランクの通訳者を手配することが重要です。特定の実績や専門知識の有無を問わない会議の逐次通訳であれば、Bクラスの通訳者でも十分対応できるなど、必ずしも最高ランクの通訳者が必要とは限りません。 単に料金だけを比べずに、アサインされる通訳者のランクの根拠や、その実績を確認すると、料金にも通訳にも納得する結果を得ることができます。
また、通訳者は1人で対応する場合と、複数人体制で対応する場合があります。長時間の通訳や、高負荷な通訳業務で品質を維持するためには、複数人体制で交代しながら行うことが一般的です。同時通訳は逐次通訳に比べ通訳者への負荷が高く、基本的には2名以上の体制をとります。レベルの高い通訳者ほど、適切な人数体制でない業務は避ける傾向にあります。やみくもに人数体制を少なくすることは、通訳のクオリティにも大きく影響するので、総額が安い場合でも慎重な検討が必要です。

通訳コーディネーター、機材エンジニアの現地対応

通訳サービスを提供する会社によっては、通訳環境を整えたり、当日通訳中に発生し得るトラブル(技術的な問題や緊急の対応など)に対処する費用が通訳費用に含まれている場合があります。特に同時通訳の現場では、多くの機材が使われる上、参加者が多い場合などは予測不可能なトラブルが発生することも少なくありません。そのような状況へのサポートが整っているかどうかも、通訳サービスを選ぶ上で重要なポイントになります。また、通訳コーディネーターの現地対応がサービスに含まれている場合、主催者やイベント担当者は、通訳者のケアはコーディネーターに任せて、会議やイベント運営に集中することができます。

通訳品質

一口に「通訳品質」と言っても、そこにはさまざまな要素があります。訳出自体の正確性や明瞭さなどはもちろんですが、他にも企業理解や発表者、演者、使用する専門用語への理解も通訳品質を左右する大きなポイントです。また、通訳者が職業倫理を備え、クライアントや関係者と円滑なコミュニケーションを図れることも、通訳品質に関わる要素のひとつです。

通訳サービスを提供する会社の役割

依頼者や会議性質によって求められる通訳品質は様々です。通訳品質においては、「ハイレベルな通訳者」=「その会議に適切な通訳者」であるとは限りません。そこで重要なのが、通訳サービスを提供する会社の手腕です。依頼者が求める会議のゴールや目的を把握し、どのような通訳者がその会議にとって最適かを判断しアサインしています。どの程度の専門知識が必要な会議なのか、コミュニケーションスキルや柔軟性がより求められる会議なのか、スピーカーとの相性など、実績だけでは測れない通訳者それぞれの個性までを見極め、求められる「通訳品質」を実現することが通訳サービスを提供する会社の役割です。

当社の通訳サービスについて

当社は通訳品質を最も重視し、万全なサポートでクライアントの会議成功を目指します。

豊富な実績と経験

会議形態や通訳者の個性が多様である中、クライアントの求める通訳品質を見極めることは容易ではありません。明確な基準がないからこそ、当社が積み重ねてきた実績と経験が鍵となります。1967年の創業以来、当社は様々な形態での会議実績と多くの通訳者との長期にわたる関係性を通じて、豊富な知見とデータを蓄積してきました。これらを活用し、クライアントが求める通訳品質を的確に見極め、自信を持って通訳サービスをご提案しています。

組織体制

当社では複数の専門チームによる分業体制を構築しています。
クライアントのご要望を正確に把握し、最適な提案から案件完了まで責任をもって対応するコーディネーターチーム、専門知識と豊富な手配経験をもとに、案件内容や条件を踏まえた最適な通訳者手配を行う手配管理チーム、そして、通訳者の登録支援やキャリア形成まで継続的にサポートする登録チームを設けています。
こうした専門チームを備えた組織体制と十分な人員基盤により、急なご依頼や複数案件が同時に発生する状況でも、安定したサービス提供を可能にしています。

コーディネーション

当社が提供する「コーディネーション」は、単に通訳者を手配するだけにとどまりません。クライアントが求める通訳の品質を的確に理解し実現するために、事前準備から本番対応、事後の改善提案まで一貫して対応します。
事前準備では必要な資料の収集と通訳者への展開や、機材周り(ブースの位置決めや同時通訳機材の手配など)の確認をはじめ、クライアントとのやり取りを通じて通訳者のパフォーマンスを最大限発揮できるよう通訳環境を整備します。
本番では進行状況や通訳者とクライアントの動きを常に把握することで、資料の変更・更新や登壇者との打ち合わせへの案内、会議進行に変更が生じた際などには、直ちに通訳者へ共有するなどの対応をします。また同時通訳の現場においては、エンジニアや会場担当者とのやりとりや調整も担います。定例イベントや会議では、前回の反省点を踏まえた改善提案を行い、継続的な品質向上につなげます。
「通訳者を選定する」だけではない、「細やかで行き届いたサポート」。それが、当社が考えるコーディネーションです。

フォロー

会議終了後、クライアントから通訳者や通訳品質、コーディネーション等に関する意見を伺い、その評価点や改善・課題点などをデータベースに蓄積していき、継続的なサービスの品質向上に努めています。通訳者からは案件ごとのフィードバックをもらうほか、定期的なトレーニングや面談を行い、働き方の希望や注力したい案件や分野を把握することで、通訳者自身の働きやすい環境とスキルアップを支援しています。
また、当社の取り組みとして、第一線で活躍する通訳者を講師に招いたセミナーや座談会も実施しています。実務スキルの向上だけでなく、心構えや姿勢、クライアント対応の在り方など、経験豊富な通訳者から直接学ぶ機会を設けることで、ホスピタリティ面の向上にもつなげています。こうした取り組みが質の高い通訳者を確保し続ける基盤となっています。

まとめ

本稿では通訳サービスを提供する会社の料金や品質の差について、様々な観点から説明しました。当社の最大の強みは「通訳品質」です。クライアントが目指すゴールに向けて、最適な通訳サービスを提供します。初めて通訳依頼を検討している方や、これまで利用した通訳サービスに満足されていない方、通訳にかかる金額を見直したい方も、ぜひお気軽にご相談ください。

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