PREPAID CARDS
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Swiss Telecomは、携帯電話の無視できない能力を活用するために、一連のアプリケーションを設計し、ホームと海外の両市場を活性化しようとしている。

 国有企業のSwiss Telecom PTTは、プリペイド方式の移動体テレコム・アプリケーションを販売している。この製品は、NATEL Easyとして知られていて、「プラグ・アンド・コール」というソリューションとして発表されたものだ。新規加入者は、NATEL Easyカードを購入し、そのカードを携帯電話に挿入するだけで、最初の電話をかけることができる。

 NATEL Easyは、携帯電話を「パーソナル化」するためにSwiss Telecomが開発した製品だ。この製品は、携帯電話を利用したことのないユーザーでも、すぐに使用できるように設計されている。加入者が自分のカード内のお金を使い切ったとしても、お金を再度補充する方法は複数ある。また、標準の加入者に移行し、月単位で料金を支払うこともできる。

 携帯電話がすでに幅広く普及している国(約10%)では、NATEL Easyは、GSM市場を活性化し、さらに成長させるように設計される。販売開始後2か月でSwiss Telecomは、スイス国内で17,000枚のカードを販売した。また、初めての海外顧客として、ポルトガルの移動体通信事業者であるTelecelに対して、アプリケーション使用許可を与えた。

 しかし、このプリペイド・カードは、Swiss Telecomのより壮大なプロジェクトにつながるほんの出発点に過ぎない。このプロジェクトはNATELsicapとして知られている。Swiss Telecomでは、移動中の消費者向けに役立つアプリケーション・セットを、来年中に開発したいと考えている。

 SICAPのプロジェクト・マネージャーであるPaul Aebi氏は、次のように述べている。「優れたプリペイド方式のソリューションに対しては、スイスだけでなく世界中で、実際にニーズがあると考えている。しかし、さらに重要なことがある。単なるネットワーク使用から付加価値サービスにいたるまでの、GSMの価値連関図を考えてみよう。つまり、通信時間に対する課金だけで商売をしているネットワーク事業者は、数年先には生き残れない。これは明白なことだ。

Aebi氏:通信時間に対する課金だけで商売をしているネットワーク事業者は、数年先には生き残れない。  NATELsicapプロジェクトが注目しているのは、すべての携帯電話に挿入されているSIMカードが、未開拓の潜在能力を秘めている、という点だ。sicapという語は、「SIM card applicaiton」の頭文字をとったものだ。Aebi氏は、次のように述べている。「コンピュータを、CPU、RAM、ROM、および入出力機能から構成されていると考えた場合、GSM電話のPhase II SIMカードは、コンピュータと言ってもいいほどの機能を備えている。しかし、標準のGSM電話でSIMカードが実行しているのは、少量のデータ記憶、およびちょっとしたセキュリティ・アルゴリズムだけだ。私たちは、SIMカードの潜在能力を最大限に利用したいのだ。」

 NATELsicapは、Sunのプラットフォーム上で開発されたクライアント/サーバー型アプリケーションだ。この製品は、Sunのプラットフォーム上で動作し、携帯電話の内部にあるSIMカードがクライアントとして機能する。Swiss TelecomにあるSunのSPARCserver上で稼働しているデータベースは、このアプリケーションを管理していて、Short Message Service (SMS) という機能を利用して、移動体ネットワークを介した通信の交換処理を実行する。Swiss Telecomは、ドイツのソフトウェア企業と提携して、このソリューションを開発したのだ。

 技術的側面から見て、Swiss Telecomは、このソリューションを電子商取引の分野で十分実用化できると考えている。Aebi氏は、次のように述べている。「多機能カードについては、世間でいろいろな話題が持ち上がっている。しかし、SIMカードと支払カードの両方の機能を持つカードを、1枚だけ持っているとすると、そのカードを絶えず携帯電話に対して出し入れすることになってしまう。」

 「携帯電話の中と財布の中にカードを1枚ずつ入れておくほうが、道理にかなっている。重要な点は、この2枚のカードが同期をとっていると言うことだ。つまり両方のカードは、中央にあるコンピュータ内の口座で結びついているのだ。これが、NATELsicapで取り組んできた内容だ。当社は、携帯電話を携帯POS端末に変貌させているわけで、この端末はたくさんの潜在能力を秘めている。」

 プリペイド・カードによるソリューションに続いて、Swiss Telecomは、多くの専用アプリケーションを開発している。これらのアプリケーションでは、音声以外の移動体通信を扱えるようにする予定だ。なぜなら、現世代の携帯電話に制約があること、つまり画面が小さくキーパッドは数字しか入力できない、ということを認めているからだ。これらのアプリケーションでは主に、電子形式での予約、支払、チケットの入手などを実現する。たとえば、演劇、映画、スポーツなどあらゆる種類の娯楽に対するチケットを購入できるようになる。同じことは航空機の発券にも当てはまる。今まで電話でチケットを購入していた顧客は、単に移動体端末の画面に電子チケットを提示し、購入できるようになるのだ。メッセージ処理に時間がかからないので、チケットの購入と実際の発券との間に、有用な追加情報を顧客に送信できる。たとえば、航空機の乗客なら、搭乗ゲートや運行の遅れについての情報を入手できるかもしれない。また、クリケットのサポーターなら、試合が雨で中止になったことがわかるようになるだろう。

 少し目先を変えれば、「発券」という概念を拡張して「認証」を意味するように変えることも可能だ。NATELsicapは、安全性が要求される病院などの建物に対する利用権限を付与する、といった使い方をすることもできるわけだ。

 Bernですでに試行段階に入っているアプリケーションは、ドライバーの位置の特定、市内の駐車場の空きスペースの予約、駐車料金の支払い、を支援する機能を備えている。さらに、Swiss Telecomは、プリペイド・カードにローミング機能を追加できるかどうかを検討している。

 Swiss Telecomは、これらの全アプリケーション、および今後登場するアプリケーションの利用に関心のあるサービス事業者を求めている。また、より強力な携帯電話が登場するにつれて(Javaのチップを埋め込んだ機種も出るだろう)、NATELsicapが開発するアプリケーションは、ますます使われていく可能性がある。

Swiss Telecom PTT
 Swiss Telecom PTTは公益企業であり、スイス国内の通信および国際通信を手がけている。1995年には、20,000人体制で96億米ドルの収益を上げている。


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